以下は、2024年11月1日から施行される卒業後の就労ビザ(PGWP)の主な変更点です。カナダで大学進学してから移民を目指していた人にはかなり大きな影響を与えると思うので、今後の発表はしっかりと確認しましょう。こちらはあくまで2024年10月時点での情報です。今後変更もありますのでご注意ください。
1. 言語要件の引き上げ
- 大学の学士号、修士号、博士号プログラムを卒業した場合
- 英語:CLB 7 以上(全4つの言語分野)
- フランス語:NCLC 7 以上(全4つの言語分野)
- 学位分野要件:すべての分野が対象。追加の学位分野要件はありません。
- その他の大学プログラムを卒業した場合
- 英語:CLB 7 以上(全4つの言語分野)
- フランス語:NCLC 7 以上(全4つの言語分野)
- 学位分野要件:対象となる分野の学位を取得している必要があります。
- カレッジプログラムまたはその他のプログラムを卒業した場合
- 英語:CLB 5 以上(全4つの言語分野)
- フランス語:NCLC 5 以上(全4つの言語分野)
- 学位分野要件:対象となる分野の学位を取得している必要があります。
2. 学位分野要件(フィールド要件)
- 対象分野に関する新要件
カレッジプログラムやその他の大学プログラムの卒業生は、以下の 長期的な人材不足 に関連する分野で学位を取得している必要があります。- 農業・農産食品分野
- 医療分野
- 科学・技術・工学・数学(STEM)分野
- 技術職分野
- 運輸分野
これらの分野に関連する職業に結びついている学位プログラムでなければ、PGWPの申請資格を得ることはできません。
このリンクから詳しい職業を探すことができます。(外部リンク)
3. PGWPの期間
- 最大3年間 のPGWPが、資格を持つ卒業生に与えられます。ただし、その分野がカナダの労働市場のニーズに合致している必要があります。
4. 配偶者向けオープンワークビザの制限
- 1. 対象者の絞り込み
- 修士・博士課程の学生 の配偶者や事実婚パートナーのみが、配偶者向けオープンワークビザ(SOWP)の資格を持つことになります。これまで配偶者ビザを取得できていた学士課程やカレッジプログラムの学生の配偶者は、この資格を自動的には得られなくなります。
2. 学士課程やカレッジプログラムの学生の制限
- 学士課程 や カレッジプログラム の学生については、配偶者がオープンワークビザを取得するためには、学生の学位が 上記の学位分野要件 に関連した分野に該当していることが条件となります。
3. 外国人労働者の配偶者に関する制限
- 外国人労働者の配偶者がオープンワークビザを取得するための条件も厳しくなり、主な申請者(外国人労働者)が 管理職 や 労働力不足の分野 で働いている場合に限られるようになります。これにより、一般的な職業に従事する外国人労働者の配偶者は、オープンワークビザを申請する資格が制限されます。
結果的な影響
- これらの変更により、配偶者向けオープンワークビザの発行数が50,000件削減 される見込みです。この制限は、カナダに留学する学生の配偶者や家族が一緒にカナダに移住し、働くことができる機会を大幅に減らすことになります。
- 修士・博士課程の学生や、長期的な人材不足に関連する分野で学ぶ学生の配偶者のみが、カナダで働く機会を持つことができるため、配偶者向けオープンワークビザを希望する場合、学位分野の選択が重要な要素となります。
想定Q&A
- 配偶者や事実婚パートナーを私の留学ビザでカナダに連れて行けますか?
- 以前に比べ、配偶者向けオープンワークビザ(SOWP)の規則が厳格化されました。現在では、修士・博士課程の学生や、特定の学士課程の学生のみが配偶者を連れて来る資格があります。修士課程の学生でも、学位が長期的な人材不足に関連している場合に限られます。
- カナダはなぜ留学生数を制限しているのですか?
- カナダ政府は一時的な居住者数を国の人口の5%に抑える目標を掲げています。これに対応するため、留学生の数を減らすことが必要とされています。これは、経済的な要因や一時的労働者の増加が背景にあります。
- これらの変更は現在カナダで学んでいる留学生にどのように影響しますか?
- 現在の学生も影響を受ける可能性があります。特に、留学ビザの更新や卒業後の就労ビザの申請が、新しい基準に影響される可能性があります。配偶者向けのオープンワークビザの新しい制限も、現在の学生に適用されるかどうかは未だ不明です。
- 今後カナダで留学するためにはどうすれば良いですか?
- 最新の移民政策を把握することが重要です。長期的な人材不足が見込まれている分野を選んで学び、早期に申請準備を進め、言語要件や必要書類を揃えて、完全な申請を行うことが推奨されます。
こちらの情報はあくまで参考目的のものとなります。詳しくは、ビザコンサルタントと連絡をとる、最新の情報をカナダ公式情報から得ることをお勧めします。